石川県能美郡川北町(JCG:30006B) 手取川土手
石川県能美郡川北町は、石川県の県庁所在地である金沢市の南西、白山市と能美市に挟まれた小さな町です。
能美郡はこの川北町で1郡1町になっています。
一級河川の手取川の河口に近く、この狭い町の中に標高のある高い場所はありません。
移動地として選ぶならば、この手取川の高い土手の広くなっている場所を選ぶしかありません。
幸いこの土手には「河川監視用道路」があり、一般車の通行が可能で特に規制もありません。
川の土手には場所により水防設備の倉庫のような小さな建物があったり、
またテトラポットのような大きなコンクリートブロックが積まれた場所もあり、
その関係で広くなっている場所が、川の南側の土手の白山市境界近くにあります。
その倉庫の後ろ側に陣取れば、コンクリートブロックとの間で通行する車はすぐ横を通るまでこちらは見えず、
遠くから大きなアンテナが見えて不審がらせることもありません。
(逆側の倉庫の前面は倉庫のシャッターがある上に、川の水量を監視するカメラもあります。)
ロケーションとしては南西の関西方面には遠くまで全く障害物はありません。
また東南東の関東方面には、山岳回折で利用したい山々まである程度距離があり、
以前の50MHzでの運用でも弱いながら関東方面と交信出来ています。
今回スケジュールの都合でこのポイントでは1200MHzFT8と144MHzFT8しか運用していませんが、
144MHzFT8では1・2・3・4・5の各エリアと。 また1200MHzFT8では交信は多くなかったものの、
当局の信号が見えた旨のレポートを、南関東の東京・四国の松山・九州の大分などの各地からいただきました。
やはり日本海側からの高いバンドは特殊なおもしろい飛び方をするようです。
現地は北陸道の最寄りICは「美川IC」になります。すぐ白山市側に全国展開の大型スーパーがあり
食料調達も問題ありません。
そのスーパーの近くに駐車場のキャパが大きい道の駅があり、宿泊移動をする場合に夜間の仮眠に使えそうですが、
それでも連休中は夜でも満杯になる事があります。施設の中はそれこそ「密状態」になりあまりお勧めできません。
むしろこの土手で宿泊移動で運用する場合の夜の仮眠は、土手から白山市側に入ってすぐの場所に
白山市の小さなスポーツ公園があり、駐車場とトイレも完備で夜間もクローズしていませんのでそちらをお薦めします。
グラウンドには照明も無いので、日没後の駐車場はほぼ貸し切り状態になり静かです。
ただし、朝は早ければ6時ころになると野球のスポーツ少年たちの朝練で送りの車が入ってきますので、
朝は早めに出ていく事が肝要です。
このポイントでの注意点が一つあります。この地域は普段から風が非常に強い事が多いようです。
そのようなタイミングでは土手の上ではとても大きいアンテナは上げられません。
おさまるのを待つしかありません。 以前の50MHzでの運用の時もそうでした。
ガソリンスタンドで従業員の方に聞いたお話では、セルフの精算機でおつりにお札が出る場合は
ヘタをするとそのお札が風で飛ばされる事があるので注意が必要だ、と脅かされました。
現地の北緯と東経を示しておきます。
下の『』の中の赤文字をコピペしていただいて、グーグルアースかグーグルマップの検索に埋め込んで
検索ボタンを押していただくと、画像が現地に飛びます。 現地標高はおよそ12mです。
『 36°28'05.07"N136°29'09.18"E 』
現地の拡大地図です。北陸道美川ICから来られる方は、国道8号線の「手取川大橋」の南から側道経由でここまで入ってくる事が出来ます。
少し引いた地図です。国道8号の白山市側に全国展開のスーパーもあります。
現地の上空写真です。土手上に少し広くなったスペースがあるのがわかると思います。
現地から南東(関東)方面の鳥観図です。山まで距離がありますが、回折のキーになる山が見えません。
現地から南西(関西)方面の鳥観図です。遠くまでさえぎるものはありません。
現地から南東方向中心のCGビューです。
現地から南西方向中心のCGビューです。
現地での写真です。車の正面にあるのは倉庫の裏面です。このアンテナのビームの向きは関東方向です。
現地での写真です。車の向こう側が関西方面になります。
このポイントから高いバンドで山岳回折で関東方面を狙うにはルートは微妙です。
同時にリリースした福井県越前町の記事のようにきれいな2段回折とはならないようです。
まず現地と横浜の直線の事例ですが、ルート的には乗鞍岳を介するように見えます。しかし現地と乗鞍岳は可視ではありません。
一方、乗鞍岳から山梨県の大菩薩嶺の南の小金沢山・小金沢山と横浜の間は直線でそれぞれ可視です。
以前の50MHzの運用でも横浜の局とは弱いながら交信出来ていますので、2段以上のかなり複雑な回折経路になっていると思われます。
同じく現地と熊谷の直線の事例です。ルート的には槍ヶ岳を介するように見えます。しかし現地と槍ヶ岳は可視ではありません。
一方、槍ヶ岳から上信県境の物見山(1375m)・物見山と熊谷の間は直線でそれぞれ可視です。ここも複雑な回折経路になっていそうです。
現地から大阪までの直線図です。
現地から大阪までの断面図です。途中高い山は無く、低い山がダラダラ続く山岳回折を狙うにはいやらしいパターンです。
高いバンドでは山岳回折と言うより、グランドウェーブの伸びで狙う距離になります。