福井県丹生郡越前町(JCG:29009F) 林道越前西部2号線

 
 

 福井県丹生郡越前町は、福井県の県庁所在地である福井市の南西、鯖江市のすぐ西の越前海岸側に位置します。

丹生郡はこの越前町で1郡1町になっています。

海岸を含む町で、岐阜県や滋賀県との県境地帯にある1000mから2000mクラスの山々からは距離があります。

その越前町西側の海岸沿いからはすぐ500m前後の低い山々が南北に連なり、

その稜線づたいには福井市・越前町・越前市にかけて「越前西部1号線」「越前西部2号線」「越前西部3号線」

と言う広域林道が走っています。

その通行可否情報は、福井県の林道情報から知る事が出来ますので参照下さい。

 

 林道はほとんどの区間が舗装道で、普通車や2t程度のトラックも通行します。ただし道幅は林道なりの広さです。

ただ林道にアクセスする道は、グーグルストリートビューに画像がある道でも今は荒れている道もあり、

この「越前西部2号線」の場合は、北側の国道365号線の「山中トンネル」東側のこの林道2号線の終点とされる場所から

出入りするのが無難でしょう。

 

 この広域林道一帯は中部山岳一帯から距離があるが故に、関東や中京方面に対して高いバンドで山岳回折が使いやすく、

当局も80年代から50MHzで関東方面と交信する目的で、何度か運用しました。

今回はその後に新しくできている「城山公園」(じょうざんこうえん)と呼ばれるトイレ・駐車場付き(数台分)の展望所がありますので

そこから運用してみました。

 

 展望所と言いましても日本海側に展望が開けているだけで、その他の方向には多少立木が邪魔をします。

加えて3エリアダイレクトにはストリートビューなどではわかりにくい小ピークがあり、高いバンドでの交信は苦しかったです。

ただこの場所での他の方向の林道沿いの立木は薄く、立木の間からずっと先の方向まで見通せる程度で

実際144MHzFT8で、4エリアには日本海ルートで対応出来ましたし、2エリアの中京地区・1エリアの南関東も交信出来ています。

交信には至らなかったものの、1200MHzFT8で東京のパラボラアンテナをお使いの方の信号も見えていました。

 

 当局が80年代に50MHzで運用していたポイントは、ここから車で数分北に行った「城山」の登山口分岐にあたる場所です。

そちらはトイレはありませんが、駐車スペースは城山公園より広いです。

ただ80年代と比べても1エリア方向の立木はかなり大きくなっていますし、3エリア方面への登りは城山公園よりきついです。

今は越前西部2号線の中ならばそこより城山公園の方がお薦めでしょうか。

 

 また1号線と3号線には別のポイントがありますので、訪れる機会があればレポートさせていただきます。

今回(2023年5月)は崩落・倒木などの影響で通行止めになっており、2号線だけが通行可能になっていました。

当局の滞在期間1泊2日中の車の通行は、まだ2号線の部分開通だけの事もあってか、合計3台の往復。

バイク・自転車・徒歩のハイカーの通行はありませんでした。展望所とトイレの利用者もありませんでした。

おそらく前後の林道が再開通した後や、夏季はもう少し通行があるかと想像します。

 

 この広域林道は、全般的には谷間ではなく山の稜線上を走る林道です。

そのこともあり、地元自治体の方のお話によると「クマの目撃情報は聞かない」との事でしたが、

「イノシシやシカ」は頻繁に見かけるそうです。クマもいる可能性があるものとして注意した方がいいでしょう。

 

 アクセスは北陸自動車道からでしたら、鯖江ICか武生ICからになります。

しかしこの林道への出入り口として国道365号線を利用するならば、鯖江ICの方がお薦めです。

また鯖江ICにしても武生ICにしても、街中にコンビニや(ローカル系の)スーパー、ガソリンスタンドは多くありますので

食料調達や給油には困らないと思います。

 

 尚、城山公園現地は、NTT Docomoのサービスマップによると4Gでも携帯圏外になっていますが、

実際は海沿いの集落のサービスエリアから時々3Gになりながらも十分アクセス可能でした。

電話・インターネット等利用可能です。

 

 最後に現地城山公園の北緯と東経を示しておきます。

下の赤文字の『』の中をコピペしていただいて、グーグルアースかグーグルマップの「検索」に埋め込んでいただいて

検索ボタンを押すと、画像が現地に飛びます。

『 35°55'14.75"N136°00'58.57"E 』

 

 現地の拡大地図です。林道が稜線づたいを走っている事がお判りいただけると思います。越前海岸も近くです。

  少し引いた地図です。北陸道のICから現地までは買い物時間をのぞけばおよそ1時間弱です。

  現地から関東方面を向いた鳥観図です。

  現地から関西方面を向いた鳥観図です。関西とのVHF以上のQSOは手前の小高いピークの影響を受けました。

  現地から関東・中京方面を中心としたCGビューです。山岳回折に利用したい山々は遠くのいい距離にあります。

  現地から関西方面を向いたCGビューです。関西とのVHF以上はむしろ南経由の何だかの反射が有効でした。

  なぜこの地域から50MHzや他の山岳回折を利用可能なバンドで関東までよく電波が飛ぶのか?

  御嶽山と奥秩父の山々の二段山岳回折が関係していそうです。

  まず現地城山公園と御嶽山は可視です。

  続いて御嶽山と奥秩父の国師ヶ岳の間も可視です。国師ヶ岳と関東平野中央部も同じく可視です。

  こちらは現地から大阪までの直線図です。

  現地から大阪までの断面図です。間の山の並びは悪くないように見えますが、現地すぐ前の小ピークの影響がありました。

  現地にあった案内看板です。県道4号線から近いのですが、アクセス道が荒れています。国道365号線経由がお薦めです。

  現地の写真です。左側の建物がトイレ。その手前が駐車スペースです。

  当初日本海経由の交信を狙って狭い所を公園側に入りましたが、あまり効果は変わらなかったように感じます。

  観光客の多い日であったならば、迷惑をかけかねない所でした。

  アンテナ用伸縮ポールでトイレの高さを越えられるならば、駐車場からの運用で十分です。

  現地から見た日本海に沈む夕日です。

  当局が80年代に訪れた時はまだ城山公園が無かったので、北に車で数分のこの城山の登山口の駐車場で運用しました。

  こちらの方が駐車場のキャパはありますが、トイレは無い上に、今は木々が成長しておおきく視界を遮ります。

  

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