山梨県南巨摩郡早川町は山梨県南西部にあり、南アルプスの懐にある山深い町です。
町とは言うものの、人口は約1,000人前後です。
町の道路には国道は無く、南端から早川沿いに身延に抜ける県道37号線が実質唯一の早川町へのアクセス道になります。
他に周辺に抜ける林道もありますが、通行止めなどが多くあてになるのは県道37号線のみです。
その為町の少し奥にある富士川町との境界にある、標高があり移動運用によさげな十谷峠に行くには大回りになり時間がかかるので、
もっと手前のアクセスとロケのよい移動地をコロナ以前から探していました。
この笹走(ささばしり)集落下のポイントは標高570mほど。谷底の早川からは300mほどアップしています。
しかし身延町側に近いものの周りが完全に山に囲まれており、とても電波が飛んでいきそうにないように見えるロケです。
それでもこの場所は沢側におおきくせり出した先端に位置し、加えて設営スペースもあるようですので試してみる事にしました。
ところが意外にも50MHzFT8では、アンテナ関東向けのバックのままで山後の中京・関西からどんどん呼ばれましたし、
50MHzSSBでも、完全に山影のはずの福島県の移動局とも交信出来ました。
また富士山も一部ですが見えますので、144MHz以上でもある程度の富士山反射も期待できるものと思われます。
(今回は時間の都合で運用出来ていません)
目印が何もない場所ですので、北緯と東経を示しておきます。
下の『』の中の赤文字部分をコピペしていただいて、グーグルアースの中の「検索」に置いて検索ボタンを押すと画像が現地に飛びます。
『 35°25'51.21"N138°23'40.18"E 』
この場所へのアクセスですが、県道37号線から早川にかかる「山吹橋」を北側に渡ります。
博坪地区から狭い舗装の急登の道に入りますが、対向車があったらかわる事は出来ないような道です。
その道の笹走集落に登りきる数百m手前に、東京電力の水力発電施設方面に下る道との分岐点があります。
その道は常時ゲートが閉まっており、そちらには通行出来ません。
そのゲートの横が、この道の集落までの間で唯一のこ広いスペースになっており、そこで運用します。
写真やCGビューを見ておわかりのように、完全に山に囲まれた中です。
ここで本当に電波が飛ぶのか半信半疑でしたが、どのような伝搬ルートか不明ながらも
意外にも50MHzFT8では南関東方面にも関西方面にも良い実績が得られました。
尚この場所は、NTTdocomoのサービスエリアマップでは「圏外」になっていますが、
実際は十分に針が4っ立つ圏内でした。
この場所で半日運用を終えた夕方、笹走集落の逆側にある他の気になるポイントがあるので下見に向かってみましたが、
集落の入口でゲートが閉まっており通行止めでした。
半日の運用中、脇の道を地元住民の方の車と思われる以外にも、
他県ナンバーの車・バイクなども数台通って戻って来ませんでしたので、
おそらく昼間は通行止めになっていないものと想像しますが、定かではありません。
この道はグーグルストリートビューが通っており、この集落のゲートも閉まった状態で映っています。
しかしストリートビューは通り抜けています。どのように通り抜けたのかはわかりません。
また町役場の方のお話によると、早川町の山中ではどこでもクマと遭遇する可能性はあるとの事です。
特にまわりが良く見えない夜間での屋外の長時間滞在は避けるべきとのアドバイスがありました。
現地の拡大地図です
もう少し拡大した地図です 富士川沿いを南北に走るR52から早川町方面に入りすぐの場所である事がわかります
広域地図です 甲府からも南に下がった静岡県に挟まれた深い山の中である事がわかります
現地の写真です 東京電力の水力発電施設への分岐点のゲートの脇で先にわずかに富士山も見えます
現地から東方向のCGビューです 深い山の中である事がわかります
現地から東方向への鳥観図です 南関東方面にはいくつもの山を越さねばなりません
現地から都心までの直線図です
現地から都心までの断面図です
現地から西方向の写真です 立木で実際の眺望はほとんどありません この向こう側に静岡県との県境の山々があります
現地から西方向のCGビューです 静岡県境の山々が立ちはだかります
現地から西方向への鳥観図です 静岡県境の山を越してもすぐに南アルプス最南部の山も越さねばなりません
現地から大阪までの直線図です
現地から大阪までの断面図です
最後の写真は笹走集落に入る所にあるゲートです サル等の動物除けではないと思います 部外者立入禁止の意志の表れか