佐久市は長野県東信地方の中で最東端の市です。人口は10万人弱ですが、
北陸新幹線の佐久平駅を要し、その周辺は大型ショッピングモールが集まり、休日には大変な賑わいを見せています。
佐久は昔は中仙道やその他の街道が交差する宿場町でした。
一方下仁田町は群馬県最西部の町で、言わずと知れたコンニャクイモと下仁田ネギの産地です。
この二つの市と町は、北の八風山から南の荒船山まで境界を接しており、
その間には標高1,000~1,300m程の山や尾根が連なっています。
そしてその佐久市側には内山牧場、下仁田町側には神津牧場と、気持ちのいい牧草地が広がっています。
また佐久市側の一部には別荘地も広がっています。
その境界区間には南北に「妙義荒船林道」が走っており、
前後の区間も合わせると、総延長は30Kmにも及ぶスーパー林道になっています。
以前2010年ころまで林道にもかかわらず有料道路でしたが、現在は無料開放されています。
現在群馬県側の一部にはあまり管理されていない区間があり、一部通行困難な区間もあるようです。
また長野県側も2019年の秋の台風被害で、2020年夏の時点でもおよそ佐久市の北半分の区間が通行止めになっています。
佐久市は修復を進めていますが、その完了は2020年晩秋の予定でそのまま冬季閉鎖になる見込みとの事でした。
2020年秋に新たな台風被害が無く、2021年春の全区間再開通を願いたいものです。
この林道の佐久市と下仁田町の境界地域を走る区間には、何ヶ所か林道わきに駐車が出来るスペースがあります。
そこから無線運用も可能ですので、ここで紹介させていただきます。
当局が運用したのは、ちょうど佐久市と下仁田町の境界をまたぐポイントで、そのどちらからでも運用は可能です。
スペースは車の駐車二台がやっとの狭い場所です。
場所詳細は 『 36°15'15.49"N 138°36'17.62"E 』
赤文字の部分をグーグルアースの検索にコピペしていただき検索ボタンをクリックすると、画像が現地に飛びます。
参照にされてください。
現地夏はアブが多いです。対策を取って行かれてください。 尚現地にはお手洗いはありません。
この場所で標高はおよそ1260mです。
ここまで長野県の東のエッジまで出てくると、V・Uでの1エリアの信号はそこそこ強力です。
関東最南部は多少秩父方面の山影になりますので弱かったですが、他は十分交信可能です。
まず50MHzの東京ビーコンは良く聞こえます。
FMラジオは、80.0MHzのTOKYO FMが地元局並みに強力。
82.5MHzのNHK東京も普通に聞こえました。また81.9MHzのNHK横浜もかすかに聞こえました。
当局の今回2020年夏の運用では、佐久市内別々のアマチュア局が二局、通りがけに声をかけて下さいました。
(コロナ禍の中にもかかわらず、挨拶とローカル情報TNX!)
また同じ林道の別のポイントで、もう一局別の群馬からの局が同じタイミングで運用されていました。
この一帯は関東方面へのFBなロケもあり、人気の移動地となっているようです。
アクセスは佐久市側からでしたら、市街地から県道44号を使って内山牧場方面を目指します。
途中で別荘地の中を通る道に折れて、妙義荒船林道に入ります。
境界ポイントにはそれぞれの市と町を表す看板があるのですぐわかります。
下仁田町側からでしたら、R254を県境まで駆け上がり、内山牧場方面に入ります。
ただ下仁田町からのルートは上り坂がだらだらと長いうえに、トラックの通行量が多く、
途中の食料調達拠点もコンビニ以外にはほとんどないので、
離れた地域からでしたら多少遠回りでも、いろいろなものがある佐久市街地からのルートの方がお薦めと言えます。
☆上信越道下仁田ICから現地まで32.8Km
☆上信越道佐久ICからショッピングモール経由で現地まで22.1Km
ショッピングモールを経由しなければ18.9Km
(ともにマピオン地図による測定)
佐久市街地からこの県境の運用地までは、全行程ストリートビューが通っており、
右左折のポイントの目印などを事前にチェックしておく事も可能です。
大事なことを書き忘れておりました。
このポイントは、NTTドコモとAUの携帯は圏外になります。
ソフトバンクはサービスマップによると一応圏内になっているようですが、行って確認してみないとわかりません。
現地の鳥観図。実際の境界線はこの写真よりも右にずれています。
南東方面を向いた鳥観図。特に関東平野中部方面にはダイレクトに開いています。
現地の拡大地図です。境界をまたいで林道が走っています。2020年夏には通行止めポイントから北側が通行止めでした。
少し引いた地図です。
2020年夏現在の妙義荒船林道の通行止めポイント。運用地はここから850mほど逆方向(東側)の場所です。
2020年夏、佐久市の関係部署からいただいた地図。地図上に「ポイント①」とあるのが今回の当局の運用地。
通行が可能であれば、「ポイント②」も運用地の候補だった。
現地での写真。佐久市側から下仁田町側を見て撮った写真。実際の境界は車の位置です。
現地での写真。下仁田町側から佐久市側を見て撮った写真。実際の境界は車の位置です。
車の前で撮ったハイキングコース入口の写真。国土地理院の地図では、境界はここに走っているようです。
実際このコースを挟んで右側には群馬県案内による看板が、左側には長野県案内による看板が立っていました。
現地から南東中心のCGビューです。関東平野中部方面には良く開けています。
現地から都心までの直線図です。やはり都心向けには秩父方面の山々が多少なりともかぶります。
現地から都心までの断面図です。間にあるのは日影山と赤久縄山の間の御荷鉾林道が走る尾根です。都心のFM放送が良く入りますので心配はありません。